熊谷市の取り組み《 英語4round 》って?

熊谷市の取り組み《 英語4round 》って?

英語教育は今、大きな転換期を迎えています。英語4技能や大学入試の外部試験活用など、耳にされたことがあると思います。熊谷市では、平成28年度の市内全16中学校1年生から、ラウンド制の授業を導入します。「英語4round」について、知っておきましょう。

導入のきっかけは?

熊谷市立熊谷東中学校が「外部専門機関と連携した英語指導力向上事業の委嘱」を受け、横浜市立南高等学校付属中学校の「横浜5ラウンドシステム」を手本として授業改善に取り組んだことが基となっています。

ラウンドシステムとは

「ラウンドシステム」とは、教科書を1年間に何度も繰り返して使うことによって、英語の定着を図ろうとする取り組みのこと。横浜市立南高校附属中学校で実施され、同校では中1で5回、中2・中3では4回、同じ教科書を繰り返し使って大きな成果を上げています。

 ◆横浜市立南高校附属中学校の5ラウンドシステム 

  第1ラウンド 2・3か月かけて、文字を使わず、音声とピクチャーカードで教科書全課の内容を大雑把に理解させる。

  第2ラウンド 教科書を開けて文字と音との関係を確認しながら内容理解を進める。

  第3ラウンド 本文の音読

  第4ラウンド 穴あき音読などを通じて、本文を頭に取り入れる作業をする

  第5ラウンド 生徒がピクチャーカードを見ながら、本文のreproductionを練習してできるようにする。

英語

ラウンドシステムの効果は?

熊谷市では、一昨年度、1校が4ラウンドに取り組み始め、昨年度は、市内3校が新たに加わって、先進校としてラウンド制の授業に取り組んでいるとのこと。その成果は以下のように現れているそうです。

生徒の気付き

生徒は教科書を繰り返し学習する中で、1回目で気付かなかった、言葉のルールや教科書本文の内容に関することなどに、2回目、3回目で気付きはじめます。「教師が説明する」授業から「生徒が見付ける授業」に変わってきています。

量に負けない生徒が育っている

ラウンドシステムの授業では、スモールステップを踏みながらたくさんの英語を聞いたり、読んだりした後、自分の言葉で話したり、書いたりという活動になります。英語を「話すこと」「書くこと」については、はじめから正確性を求めるのではなく、「まずはたくさん話してごらん」「次に話せたことを書いてごらん」というように発話量や書く量を意識させ、その後コレクションを行いながら文の精度を高めているそうです。このような「量から質へ」という指導が、生徒の英語に対する高いモチベーションを維持することにつながっています。

 

この英語ラウンドシステムについて、エール学院では引き続きこのサイトでお知らせしていきます。