伊奈学園、抽選廃止の新聞報道

伊奈学園で、抽選廃止の新聞報道

7月21日付の埼玉新聞は、県立中高一貫校の伊奈学園中学校の2013年度の入学者選抜で、従来実施されてきた第1次段階の抽選を廃止する方針を県教育局が固めた、と報じました。

同校には募集定員80名のところ、毎年1,000名を超える志願者がありますが、従来は第1段階で抽選を行い、200名程度の「1次合格者」を決め、その1次合格者から、作文と面接で入学者を決定していました。

同紙によると、新方式では志願者全員に第1次として作文を課し、約200名を選抜、第2次として面接を実施し、80名の入学者を決定すると報じています。また、入学者の居住地域の偏在を避けるため、志願者の在住市町村のバランスに配慮した「地域枠」を設ける予定、と報じています。

 伊奈学園の入学者選抜については、同校の前校長の田柳先生自身が昨年7月の中学校だよりの中で「抽選見直しについて、県教育局に文書を提出した」と言及しており、今春作成された中高一貫教育の「成果検証報告書」でも抽選の廃止がうたわれていたため、廃止の決定は時間の問題とみられていました。

今回は埼玉新聞のスクープのようで、同校の先生方自身への決定連絡がないうちに新聞が先走りし、先生方が「新聞ではじめて知った」という事態になっていますが、おそらく抽選正式廃止は動かないでしょう。

 なお、同校の作文は、開校当初の「身の回りのことを中心とした作文」から、近年は小論文的な要素が強くなっていますが、1000名以上の受験生から200名程度を、作文で選抜するとなると、小論文的な色合いがますます強くなるのではないかとみられます。