埼玉県の数学 3年連続平均以下 「全国学力テスト」
「無回答」は平均上回る
文部科学省は27日、今年4月実施の全国学力テストの結果を公表した。
中学3年生の国語と数学で、県内の正答率が全国平均を下回った。
解答を書かない割合の「無回答率」は、全設問で全国平均を上回り、
最後まであきらめずに取り組む態度にも課題が残った。
全国学力テストは2007年度から始まり、今年で3回目。
県内の全公立小学校822校の6年生(6万5346人)と
中学校431校の3年生(6万926人)が受けた。
科目は国語、算数・数学で、知識を問うA問題と、応用力を見るB問題の2種類。
県内の正答率は、中3は、数学Aが61・6%(全国62・7%)、
数学Bが55・9%(同56・9%)と、ともに3年連続で全国平均を下回った。
「数量関係」の正答率を見ると、数学Aが54・4%(同56・2%)、
数学Bが52・5%(同54・1%)だった。
国語Aと国語Bも全国平均より低く、基礎、応用の両面で
学力不足が浮き彫りとなった。
小6は、算数Aが77・5%で全国平均を1・2ポイント下回ったが、
算数Bは55・5%で0・7ポイント上回った。
また、国語Aは70・1%、国語Bは51・0%で、
いずれも3年連続で全国平均を超えた。
国語A・B双方とも、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」で
全国平均を上回り、中でも国語Aの「読むこと」は正答率70・2%と
全国平均より1・5ポイント高かった。
一方、無解答率は、中3の国語A・B、数学A・Bの全設問で、
小6は約6割の設問で、それぞれ全国平均より高かった。
特に数学Bのうち、「値段と電気代の違う蛍光灯と白熱電球の総費用が
等しくなる使用時間を求める方法」を記述式で答える設問では、
半数以上の55・0%が無解答で、全国平均より5・3ポイント高かった。
県教育局は
「選択問題でも無回答率が全国平均より高く、受験した児童・生徒らが
解答をあきらめた可能性がある。
解決困難なことに挑む力を身につけさせるためにも、
学習意欲を高める指導方法を改善していきたい」と話している。
(以上2009年8月28日 読売新聞より抜粋)